子どもからの相談 昨年度17万件超に 心の悩みが増加 NPO法人

全国の子どもの悩みや声を聞く「チャイルドライン」に昨年度寄せられた相談は17万件を超え、気分の落ち込みなど自分自身の心の悩みに関する相談が増え続けていることがわかりました。
運営するNPO法人は子どもたちの居場所のなさや長引くコロナ禍の影響が背景にあるとみています。

子どもの「声」を受け止め、子どもが生きやすい社会を目指して活動するNPO法人「チャイルドライン」は、全国およそ2000人のボランティアが電話やチャットで子どもからの相談に対応しています。

昨年度の相談状況の速報値がまとまり、
▽電話は16万2932件、
▽チャットは8712件と
合わせて17万1644件の相談に対応したということです。

個人情報がわからないよう集計した結果、深刻な訴えとしては
「いじめ」が1737件、
「児童虐待」が1456件となったほか、
死にたいなどと考えるケースは538件でした。

会話から相談内容を把握できたおよそ4万7000件を見ると、
▽心や体、進路など「自分自身」に関する内容が48%を占め、中でも気分の落ち込みや自信のなさなど「心」の悩みに関する内容は、5年前の11%から19%に増え続けています。
▽「学校」に関することは20%、
▽「家庭」に関することは11%でした。

「チャイルドライン」では自宅や学校にも居場所がなく相談相手が必要な子どもが多いことに加え、コロナ禍で学校生活や活動が制限される中、子どもたちが自分自身と向き合う時間が増えていることが背景にあるとみていて、ひとりで抱え込まずに気軽に相談を寄せてほしいと呼びかけています。

「チャイルドライン」
フリーダイヤル 0120-99-7777